腱板断裂
症状
40歳以上の男性、利き手側の肩に好発します。外傷を契機に痛みが出る場合もあります。肩の運動障害・運動痛・夜間痛などが出現しますが、五十肩に比べると関節の動きが固くなることは少ないです。他には、挙上するときに力が入らない、肩を上げるときに音がするという訴えもあります。
原因
肩を動かす働きをしている腱板は骨と骨(肩峰と上腕骨頭)にはさまれているため、変性に伴い傷つきやすくなっています。明らかな外傷によるものは半数で、残りははっきりとした原因がなく、日常生活動作の中で、断裂が起きます。肩の使いすぎが原因となってことが推測されます。
診断方法
診察では、肩が挙上できるかどうか、拘縮があるかどうか、肩の挙上時に軋轢音があるかどうか、筋肉の萎縮があるかなどを調べます。X線(レントゲン)所見では、肩峰と骨頭の間が狭くなっていることがあります。超音波検査やMRIで腱板の状態を確認します。
治療法
断裂部が治癒することはありませんが、70%は保存療法で軽快します。保存療法では注射療法(ステロイドやヒアルロン酸)、リハビリによる運動療法を主体に行います。保存療法で肩関節痛と運動障害が治らないときは、手術を考慮します。